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オーフス条約を日本で実現するNGOネットワーク(オーフス・ネット)について

オーフス条約を日本で実現するNGOネットワーク(オーフス・ネット)は、日本においても、オーフス条約が保障する3つの権利(情報アクセス・市民参画・司法アクセス)を実現することを目指して、2003年10月に設立されました。

私たちひとりひとりが健康で幸せに生きていくこと。そのために適切な環境をつくっていくには、市民の視点が必要不可欠です。しかし、残念ながら、日本ではまだ環境に関する市民のための権利が十分に保障されていません。市民の手によってこの現状を変えていくことが必要です。

設立趣意書

今日、環境問題はますます重要性を帯びてきており、その解決のためには、国家のみならず、地方公共団体、企業、市民・NGOなど多様な主体が、継続的に共通の問題に取組む必要があります。「開発と環境に関するリオ宣言第10原則」には、「環境問題は、それぞれのレベルで、関心のあるすべての市民が参加することによって、最も適切に扱われる。」と、こうした市民参画の重要性が明記されています。

 

また、こうした原則を実現することは、公と民とのあり方の見直しや、行政へのチェック機能の強化に資することになり、「透明で公正な、持続可能な社会」の構築へとつながるものです。

 

1998年6月、この原則を実現するために「環境問題に関する、情報へのアクセス、意思決定における市民参画、司法へのアクセスに関する条約」(以下オーフス条約)が、デンマークのオーフス市で行われた国連欧州経済委員会で採択され、2001年10月から発効しています。

この条約は

  1. 環境に関する情報へのアクセス、

  2. 意思決定における市民参画、

  3. 環境問題に関する司法へのアクセス

についての国際的な最低基準を定めるものです。すでに欧米諸国では、この条約の要請に沿った国内法制度が整えられつつあります。

 

この条約は、国連欧州経済委員会の加盟国によって採択されたものですが、その内容は、市民参画の原則の最低基準を具体的に定める、という普遍的なものです。したがって、日本でも、この条約の観点から国内法制度を見直し、新たな制度を創出する必要がありますし、さらにはアジアにおいても、こうした基準をみたすような市民参画のシステムを確立することが求められています。

 

そこで、私たち市民やNGOなどの有志は、オーフス条約の基準を国内で実現することを目指して、「オーフス条約を日本で実現するNGOネットワーク」(略称=オーフス・ネット)を設立します。オーフス条約に関する啓発活動、情報交換、条約の基準を満たす国内法(国レベル)整備に関する提言活動を行うとともに、アジア版オーフス条約の成立、もしくはオーフス条約の国連全体の条約化の実現に向けて各界にはたらきかけていきます。

 

主旨に賛同される市民・NGO・企業の皆さんが多数参画されることを願っています。

2003年10月25日  
                               オーフス条約を日本で実現するNGOネットワーク
                                   運営委員、顧問一同

メンバー

運営委員
 

 一原雅子(日本学術振興会特別研究員)、大久保規子(大阪大学大学院教授)、

 後藤敏彦(サステナビリティ日本フォーラム代表理事)、橘高真佐美(弁護士)、佐柄木優(弁護士)、

 滝口直樹(立教大学大学院特任教授)、中下裕子(弁護士)、中山茂(緑の党ちば)、成嶋悠子(弁護士)、久島憲晴(弁護士)

 

事務局長 
 

 橘高真佐美(弁護士)

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